出力信号の種類と特徴

■アナログ出力(0-10V)

測長範囲を0~10Vの電圧で出力します。例えば測定長100mmの場合、下記の通り出力されます。

【例】 0mm(始点)・・・0V 、 50mm(中間点)・・・5V 、 100mm(終点)・・・10V

ノイズに弱いため盤内など短い配線が適しています。遠距離に信号線を延ばすと相手の入力インピーダンスが低い場合、リード線の抵抗変化による誤差が出ることがあります。

■アナログ出力(4-20mA)

測長範囲を4~20mAの電流で出力します。例えば測定長100mmの場合、下記の通り出力されます。

【例】 0mm(始点)・・・4mA 、 50mm(中間点)・・・12mA 、 100mm(終点)・・・20mA

ノイズに強いため長距離伝送に向いています。 また、断線時には0mAになるのでフェイルセーフ性に優れています。また、250Ωの抵抗を入れる事で1-5V出力に変換する事ができます。

■SSI

SSIは、マスターとスレーブ間の単一方向のデータ送信用に設計された、2地点間の同期式のシリアルインターフェースです。RS-422シリアル規格に基づいています。最も特徴的なのは、マスターとスレーブ装置の両方を、コントローラーにより生成された共通のクロック信号に同期させることによって、データ送信を行う点です。

■CANopen

CANopenとは通信プロトコル、デバイスプロファイルの仕様です。物理層、データリンク層は、CANをベースに開発されたネットワークであり、同様にCANをベースとしたネットワークとしては、DeviceNet™、EtherCAT、EtherNet/IP™など多数のネットワークがあります。CAN(Controller Area Network)は自動車のエンジン制御に使用されることが多いため、高い通信信頼性を誇ります。通信速度は1Mbpsで、最大で127台のネットワークが構築でき、マルチマスタに対応しています。物理層/データリンク層はCANの仕様に従います。

■IO-Link

IO-Linkフィールドバスではなく、 センサーやアクチュエータにデジタル通信インタフェースを持たせ、制御システムとの間で各種データ交換をデジタル信号で上位に接続する技術です。このインタフェースに対応したセンサーやアクチュエータを「IO-Linkデバイス」と呼びます。 IO-Linkを用いる事で、センサまたはアクチュエータ間でパラメータや診断情報を送受信する事ができます。多くのIO-LinkデバイスではM12丸型コネクタが使われています。M12コネクタは一般的なコネクタのため、入手性がよく1タッチで交換が出来るのでトラブル復旧も容易です。伝送速度は4.8kbps、38.4kbps、230.4kbpsの3種類で、ケーブル長は最大20mまで延長できます。

■パルス

パルスの振幅 (高さ) 幅、位相 (繰り返しの際に現れる位置) などを、信号に応じて変化させる通信方式です。雑音が少ないという特徴を持ちます。パルス振幅変調PAM、パルス幅変調 PWM、パルス位相または位置変調 PPMのほか、パルスの組み合わせにより符号をつくって送るパルス符号変調 PCMなどの変調方式があります。アナログ信号をパルス変調を用いてデジタル化することにより、コンピュータ・ネットワークを中心にした多重通信の有力な手段となっています。

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